2010-10-09

「あそびのびじゅつ【わらばんし】」 岩手県盛岡市/岩手県公会堂

10月9日(土)からの3連休に開催した第2回「あそびのびじゅつ」。今回の素材は「わらばんし」。
1つの材料ををよく知るために、まずは準備運動から始めました。今回使用したわらばんしは788×545センチという少し大きめの紙。その大きめの紙をぐしゃぐしゃにしてその質感の変化を確認したり、限られた時間の中で紙を手でちぎり、誰が一番長いものを作り出せるか競争をしたりして、まずは手の感覚を取り戻します。
そしてここから制作の本編へ。これまでと同様のサイズの紙を1枚とスティック糊を駆使し、「誰が一番背の高い塔を立てることができるか」ということを競ってもらいます。
一枚の紙という限られた材料で、背を高くするためにどうすればいいのか、半分に切った紙をつないでみたり、しっかりした展開図を考えてみたり、折って強度を増したパーツを組み合わせてみたりと、その場で発想しながら手を動かして行きます。
試作制作を10分、完成まで20分と合計30分もの時間、参加者の方はほとんど話すこともなく真剣に作品制作をされていました。

そして最後に1つのゲームを行いました。一枚の紙で作った筒を土台とし、その上に各自配られた紙をちぎったり折ったりしながら順番に積み上げます。紙筒を倒した時点でゲーム終了。
それまでの活動とは違った緊張感をみなさんに楽しんでもらいました。

材料を限定することで見えてくる、その素材ならではの魅力。
わらばんしは、紙としては柔らかい素材であるために工作には不向きと思われますが、逆にその柔らかさを危うさとしてプログラムのエッセンスとして利用することで、さまざまな試行錯誤が可能になります。
何か力を加えることで材料が変容して行くことを今回のプログラムで感じ取って頂ければ幸いです。ご参加頂いたみなさま、本当にありがとうございました。
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